ameqlist 翻訳作品集成(Japanese Translation List)

2020年 日々呑呑

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2020年5月25日
教えてください。雇用を守り抜くって、何をどうしてどうするの。
言葉が虚ろすぎてしまって、こう言っておけばいいだろ、みたいなものが感じられるのですが。
空虚な言葉を並び立てて、延命を図っているんですか。そんなに国民はバカと思ってるんですか。
こうしますからとか、言えないのですか、まるで選挙の時のお約束みたいですね、できなければ、スルーですか。
ありえないでしょ。言うからには、施策もいうべきでしょ。
こんな低レベルな政治家が多すぎる、いらんわ、政治家を減らすことを考えろ。この国の未来はないぞ。こんな連中ばかりでは。
自粛お願い、自粛お願い、自粛お願い。
頭のいいひとたちが揃っているのなら、もう少し言い方とか、方策とかあるのではないでしょうか。
なんか、ありがとうが聞こえてこないんですが、、、、素直に言えないのかい。
こんなひとたちを、まだトップに据えなければならないわたしたちは哀しいです。
借金だけが、増えるこの国に、本当に未来はあるのでしょうか。

2020年5月24日
ようやく解除の兆しが明らかになった。経済的な行動が制限されると、本当に厳しくなるものだと、思う。世界が一瞬で変容してしまうこの恐怖、昨日も今日も明日も、変わらない日々が続くことがどれほど、ありがたいことであったのか、今はよくわかる。

『怪盗ニック全仕事1』 エドワード・D・ホック(Edward D. Hoch)を読む。
読み残しというか、昨年1月に全6巻揃った。それまで、サム・ホーソーンからサイモン・アークとずっと読み続けてきている。好きな作家のひとりです。
ニックものも読もう、読もうと思って、後に後になってしまった。
価値のないものしか盗まない怪盗ニック、報酬は2万ドル、ちょっと難しいと3万ドル、ホックの書く主人公は、どこか跳びぬけた能力を持っている場合が多い。そうではないと主人公にならないよね。
流石に怪盗だけあってニック・ヴェルベットは、頭脳も身体能力も抜群である。シルヴァー湖の怪獣とか、青い回転木馬とか、大鴉とか、アクションになるとはりきるらしい。
価値のないものと言っても、なんらかの価値は、もしくは意味はあるわけで、だまされまいと考えるニックの行動もおもしろい。
さて、次は当然、レオポルド警部ものになると思われるのだが、今年中に出ますでしょうか。
お楽しみはまだ続くのである。うれしい。
少し、ホックの作品リストが見にくい。多すぎるのであるが、整理したい。でも、やるとなると大変。まだまだ整理できていないひとも多いのに、、、

2020年5月21日
なかなか収まらぬコロナ禍、早く平穏な日々に戻ってほしいんですけど、既にそこは以前の暮らしではなくなっている。哀しいことだ。
本当に怖いのは眼に見えないためだ。こんな恐怖の時代がくるなんて。。。

昨年からの読み残し、『ラヴクラフトの怪物たち』 editor:エレン・ダトロウ(Ellen Datlow)の二冊。
錚々たるメンバーによるクトゥルー神話もの、特に怪物に視点を当てている。
が、なんというか、なんか違うよねと言いたくなるような部分がある。昔ほど、ワクワクしながら読めなくなった自分になってしまったようだ。

収録作品は以下の通り。

2020年5月17日
「気の緩み」
わたしたちは、「気の緩み」ではなく「生きていくために、生活するために、動き出さなければならない」ことも多いのです。
それを「気の緩み」という、いかにも上から目線のひとことで言われてしまうのは辛いです。
「おまえら、たるんでる」と言わんばかりの姿勢の為政者が多すぎるのではないでしょうか。
そんなことを繰り返し言うくらいなら、まず自らが「範」を示すべきです。自らの報酬の返納、政治活動できていますか、「どぶ板」とかいう戦い方もあるそうですが、ひとと会うことが大事なんですよね。
選挙活動も選挙すらも変わっていくとしたら、あなたがたも考えなおすときでもあるのではないですか。
ましてや、議員も多すぎるし報酬も多すぎる、自ら「範」を示して、なおかつ驚くぐらいの英断をすべきではないですか。
定年延長だなどと都合よく塗りかえることばかりを考えるよりも、借金だらけの、この国を立て直すことから考えるべきでしょう。
もっともそうなると、上から目線で「もの」を言う人たちはいらないですよね。
えらそうに、言い放つその姿勢、大いなる勘違いが生み出しているのではないですか。

もう一度言いたいです。議員という種族は多すぎ、なった途端に「上から目線」、声は届いてると思う「ひとりよがり」、しかも報酬も多すぎる。
「返上する」という種族はいないのでしょうか。消されてしまっているのでしょうか。

2020年5月15日
読み残していた一冊。
『二壜の調味料』 The Little Tales of Smethers and other stories ロード・ダンセイニ(Lord Dunsany)
リンリーとスミザーズもの9編を含む短篇集。
有名な「ナムヌモ」の物語。原語は「Numnumo」そのまま読むと「ヌムヌモ」もしくは「ニュンニュモ」。うーむ、東氏がどう訳していたか、覚えてないし、現物はどこかに埋もれている。
このソース、野菜には使えず肉料理だけに使えるものだそうで、試しに買って、味見をしてみたいのだけど、どこで売っているのでしょうか。どなたかお教えいただけますでしょうか。
ご存じでしたら、よろしくお願い致します。
もっともコロナ禍の真っ最中で、とても遠くまで買いにいけません。もし海外だったら、とても行けない状況ですので、通販をやっているか教えてください。
アマゾンでは取り扱ってないようです。残念です。

リストは、少し手直ししたけど、多彩な作家である。幻想小説からミステリ、戯曲、びっくりである。調べれば調べるほど深い作家だ。
なお、シリーズ版で読んでます。

2020年5月10日
1982(昭和57)年、フォークランド紛争が勃発し、CDプレーヤーが発売され、PC-9801も発売、街中には「待つわ」に「セーラー服と機関銃」「北酒場」に「ウェデング・ベル」に「悪女」
「転校生」「ブレードランナー」「蒲田行進曲」「遊星からの物体X」「E.T」「ランボー」「ロッキー3」
岡本綾子がLPGAで優秀し、千代の富士が人気を博し、やまびこ打線の池田高校が夏は勝ち、広岡監督率いる西武が日本一になる。

SFでは、
創元SF文庫では、『嵐の惑星ガース』 The Winds of Gath E・C・タブ(E. C. Tubb)から始まるデュマレスト・サーガ(The Dumarest Saga1)。けっこうファンがいるようですが、完結編は出ないでしょう。すでに38年。おお、、、、
ハヤカワSF文庫では、『竜の卵』 Dragon's Egg ロバート・L・フォワード(Robert L. Forward)、人類補完機構がようやくまとまったと大喜びした『鼠と竜のゲーム』 The Best of Cordwainer Smith コードウィナー・スミス(Cordwainer Smith)、こちらもバラバラだったのをまとめてくれた『ハインライン傑作集1 失われた遺産』 Assignment in Eternity ロバート・A・ハインライン(Robert A. Heinlein)
糸胞を求めて間隙へ竜と飛び込む姿も素敵なパーンの竜騎士、『竜の戦士』 Dragonflight アン・マキャフリイ(Anne McCaffrey)
渋いというか、日本人にはあまり受けんだろと思いながらもあちらでは一世を風靡した『ケスリス』 Kesrithk C・J・チェリイ(C. J. Cherryh)

4年ぶりの短篇集『血は異ならず』 The People: No Different Flesh ゼナ・ヘンダースン(Zenna Henderson)
サンリオSF文庫から、
『ヴァリス』 Valis フィリップ・K・ディック(Philip K. Dick)『天の声』 Głos pana スタニスワフ・レム(Stanisław Lem)の両方ともわかりにくい。
少なくとも「天の声」は三回くらい、『ヴァリス』はめげた。
『眩暈』 Vertigo ボブ・ショウ(Bob Shaw)、なかなかな傑作なんですけど、『オメガ・ポイント』 The Omega Point ジョージ・ゼブロウスキー(George Zebrowski)
新潮文庫から、
いまだに人気が持続、とても不思議な『銀河ヒッチハイク・ガイド』 The Hitch-Hiker's Guide to the Galaxy ダグラス・アダムス(Douglas Adams)
キングの人気は、なぜか火が付きにくかった、あっという間に燃え上がってしまうのは、『ファイアスターター』 Firestarter スティーヴン・キング(Stephen King)
アイデアのリメイクと思っていたけど、なぜか、好き。
とどめはSFではないけれど、冒険小説の極北、『A-10奪還チーム 出動せよ』 Recovery スティーヴン・L・トンプスン(S. L. Thompson)
角川文庫から、
『悪魔の選択』 フレデリック・フォーサイス(Frederick Forsyth)
読んでもなんだ、これはと思うものの、『異端の鳥』 The Painted Bird イエールジ・コジンスキー(Jerzy Kosinski)
レンデルの傑作、『わが目の悪魔』 ルース・レンデル(Ruth Rendell)

マガジン翻訳の名作は、
「異星の生贄」 Unhuman Sacrifice キャサリン・マクリーン(Katharine Maclean)「踊る鹿の洞窟」 Grotto of the Dancing Deer クリフォード・D・シマック(Clifford D. Simak)「みっともないニワトリ」 The Ugly Chickens ハワード・ウォルドロップ(Howard Waldrop)「ホウレンソウの最期」 An End of Spinach スタン・ドライヤー(Stan Dryer)「システム」 The System J・R・ボーン(J. R. Bourne)

ファンダムではTokon-8で、確か行ったような気がする。野田大元帥のコスプレを見たような。それともうひとり誰だっけかな。
『吉里吉里人』に『気分はもう戦争』、『ダイコン3オープニングアニメ』
夏は暑い、確か四谷から歩いたか、遠い昔である。

ということで、前置きが長くなりました、当時、これらを読んでいたなかで、翻訳された順番に読んでいたケイト・ウィルヘイムの作品に過大な期待を寄せていたのは間違いないし、これらのなかで精彩を放つのは難しい。
率直に言うと、破滅テーマだし、年代記にしたクローンテーマ、というより新人類テーマでしょう。かっての印象のままに、いまひとつと書いた。
ようやく再刊されて、改めて読めたわけだけど、破滅テーマと新生の物語というのは地味にならざるを得ない。
改めて読めてよかったかなと思う。

『鳥の歌いまは絶え』 Where Late the Sweet Birds Sang ケイト・ウィルヘイム(Kate Wilhelm)

『翼のジェニー』はファンタジーの小説集です。思わずのけぞるような作品もあるけど、読んで損はありません。

2020年5月7日
君は、エドモンド・ハミルトン(Edmond Hamilton)を知っているか。
そうだ、宇宙を股に掛け、光線銃ひとつで悪い宇宙人や、美女を手にする怪物をやっつけ、策略をめぐらす悪い政治家や、悪党をぶっ飛ばす。たまにやりすぎることもあるらしいが、そんな正義のヒーローが大暴れする物語だ。
が、そこには当然、悲嘆や寂しさを描いくこともある。そんな作家がエドモンド・ハミルトン、ワールドレッカー(宇宙破壊者)と言わしめたほどの作家だ。
スペースオペラ、子供向けの荒唐無稽な物語であるが、けっして粗製乱造のものではない。子供の審美眼ほど厳しいものはない。
オリジナリティに富むストーリー、魅力的なキャラクター、どちらに依存するにしろ、おもしろくなければならないのだ。
それが、スペースオペラ。

なかでもキャプテン・フューチャーは、代表的なひとつだろう。
それを、リブートしてしまった。
アメリカのテレビや映画ではリブートが多いが、単なる作り直しではなく、なんらかのオリジナルな部分を入れることが多いけど、ごくごく真っ当に正直に現代的に蘇らせたのが、『新キャプテン・フューチャー キャプテン・フューチャー最初の事件』 Avengers of the Moon アレン・スティール(Allen Steele)
である。

リブートというと、どうしても過去のオリジナルとの差や、オリジナルを妙に信奉する場合も多いが、それは受け手の自由であるけど、昔はわたしもオリジナル派であったけど、いまは自由に受け止めようと思っている。
思い出にひたるのでなく、いまを楽しめばいいじゃんと思うようになった。年を取ると頑固になるもんだが、そんな人たちばかり見てるから反面教師かも。
リブートしても物語や設定は、そのまんま。ま、少しは変えている部分もあるけど、それだけに楽しかった。
久しぶりに、苦難の時代に、しかめた顔を緩められる作品だった。うれしい。

東京創元社のハミルトンの作品番号「673」を持っているのだけど、作品数に「23」がついていて、「22」がありませぬ。何か仕掛けがあるのか?
と、思ったが野田大元帥の『風前の灯! 冥王星ドーム都市』が22番なんですね。

余談、いま少し悩んでいることがあって、どう対処しようかと思ってる。あまりにも眼にあまる行動なので、しかも性格からくるものなので直しようがない。
「和」を乱すというか、なんでも受け入れるほうだと思っているのだが、年をとったせいか沸点が低くなってると自覚しているので、抑えているのだが、しかしだ。。。。
こんなとき、キャプテン・フューチャーだと、一刀両断に決着をはかるだろうが、現実はどうにも、ひとこと、「キャプテン、たすけくれえ」

ついでに一言。
某大臣と某知事のやりとりを見ていると、賢いのは知事の方、上から目線で物をいうんじゃない、こんな奴が総理候補なのか、哀しくて涙が止まらない。
職業化しはじめてから、二世や三世が増えてから、変だ。変な奴が多すぎる。それこそキャプテン、太陽系からさいはての地へ流刑にしてくれ。お願いだ。変なのをなんとかしてくれい。

2020年5月3日
延長だろう。感染者数はゼロには、なりにくい、どこまでいくのかのはさっぱりわからないが、なんか街中はピリピリムード。
やむなく出勤はしているが、ささいなことで電車内でトラブルになるのは、いかがなものか。
散歩にジョッキング、自転車での買い出し、いや、通る車を睨みつけないで、殺気ばしったヤマトに佐川にうーばいーつ、ああ、横に並んで歩道を歩かないでね。少なくとも縦ね、お願い。
ジョッキングするにしてもマスクくらいはなんとか、あんたの走っているところは歩道なの、他の人も通ります。
繁華街は空いているのかもしれないが、地元ではひとがいっぱい、いつもの倍以上、ウロウロと。
東京ってひとが多いのねと、昔は渋谷のスクランブルや新宿、六本木、銀座、浅草だけど、いまは住宅街で、歩くひとの多さに驚く。
外出自粛、なんか違いすぎてよくわからない。

コロナは何かを変えたんだろうなと思えるのは、数年先か。
たぶんあまり変わらない日常を、恐怖と辛さのなかで演じようとしているのかもしれない。

2020年4月30日
むかし、むかし、あるところに、さきのことを考えぬ政治家ばかりの国がありました。
病魔が襲ったその国は無能な王と、ダメな家臣。
「国民の命を守るのよ」
けれども、彼女と彼は「命」の言葉にしがみつき、「病魔で死ぬか、飢えて死ぬか」を忘れてました。
「税金で保護します」、でも税金は納めるひとがいて、なんぼ。
忘れていたのか、意図的なのか、さっぱりわかりはしませんが、借金ばかりの国を、とても支えきれませんでした。
「なぜ、どうして、信じてきたのに、どうしてこうなるの!」
空しい声が響くだけ。
いかに首をはねても、みなの涙は止まりません。
「ああ、わたしは努力したんだ」
虚ろな言葉が響くだけ。

始めた以上、決着をつけなきゃいけない。クロージングは難しいんだよ。
すべてを費やしても、簡単には決着しない。
それだけの覚悟がありますか。
もうしわけありませんが、無いなとしか思えませんよ。

2020年4月29日
【読みたい名著 その2】
『千の顔をもつ英雄』 ジョーゼフ・キャンベル(Joseph Campbell)
ジョーゼフ・キャンベルの作品はみんな読んでみたいのですが、有名なことですが、神話論が『スター・ウォーズ』の参考にされたとのことである。
神話は世界、人間が住むところ、どこにでもある。種族的な一大イベントが発生するたびにブラッシュアップされてきたものだろうと思うのだけど、ジョーゼフ・キャンベルはどう書いているのだろう。
気になる。

2020年4月25日
『鉄の竜騎兵 -新兵選抜試験、開始』 Iron Dragons リチャード・フォックス(Richard Fox)
4月6日に書いた『地球防衛戦線1 -スカム襲来』 Earth Alone: Earthrise book1 ダニエル・アレンソン(Daniel Arenson)が、ど直球なら、こちらは変化球投手なのだが、物語は同じようなもので、新兵になり、その訓練課程で、持っている才能が目覚めだすという典型的なヒーローもの。
描写に『鉄の竜騎兵』の方が少し工夫がある。その辺が変化球というところ。
ファンタジー要素がたぶんにあるので、工夫しないと、ファンタジーになってしまう。少なくとも、少しはSFの領域でと思っているようなんだけど、むずかしいところ。
わたしが、好ましく思うのは『地球防衛戦線』の方だが、好みは分かれるでしょう。
はっきり言うと、『鉄の竜騎兵』の方が作家としては、上だと思う。


【読みたい名著 その1】
読みたいんだけど、読めてない名著がいっぱいある。いずれ読もう、読もうと思うのだけど、そんな名著をご紹介
心理学とか哲学とか、読みたいんだけど、読めてない、書名に魅かれて読みたい一冊がこれ。
『脳のなかの幽霊』 Phantoms in the Brain V・S・ラマチャンドラン(V. S. Ramachandran)&サンドラ・ブレイクスルー(Sandra Blakeslee)
「頭のなかに幽霊がいるわけないでしょ」と思うのだが、これは失ったものをあるように感じることをいう。「幻肢」
それ以外にも「ブーバ/キキ効果」など、興味深い。

2020年4月22日
恐怖の時代にホラーを読む。
現実は厳しい、これほど暗澹たる気持ちにさせるものはないが、もしかしたら、一遍の物語に恐怖を感じ、その瞬間を忘れることができるかもしれない。
物語に耽溺するのは、悪しきことでもなく、現実逃避でもない、素晴らしい小説は、いかなる苦難の時代をも乗り越えて、わたしたちに語り掛ける。

『イギリス怪談集』editor:由良君美(Yura Kimiyoshi) 河出文庫(Kawade bunko)ゆ-5-1

改めて読むと、古臭いと感じるものもあるが、バランスは取れているのねと思う。
1990年初版の新装版、当時、まだホラーはさほどメジャーでなかったようにも思う。
南條竹則氏は、大家のイメージがあって、昔から、いろいろ訳されたものとかアンソロジーとか読んでいたので、年上と感じていたのだが、ほぼ年齢はいっしょ。
失礼しました。
しかし、同じ年齢といっても頭の出来は違うようで、、、、羨ましい。

2020年4月16日
『なまくら剣とへたれ杖の物語』
「なんでだよ、そんな立派な剣をもちながら、使えねえんだよ」
「おまえだって、そんな立派な杖をもちながら、魔法ひとつまともにできねえじゃん」
「あたいは、まだ見習いだから…、兄貴は剣士なんだろう」
「妹よ、俺らの親が払った金で買った資格だろう。それで、なんでこんな修行の旅をしなきゃならないんだ」
「ふん、怪物ひとつ倒してから考えようぜ、な、兄貴」

という具合に、たまにスイッチのはいる妄想癖、第一章は「蛙の面に…」第二章は「河童の…」第三章は「渡る世間に…」
と、まあ、秘密を持った兄と妹の物語。
なぜ、こんなことを思ったのかというと、『人はどのように鉄を作ってきたか 4000年の歴史と製鉄の原理』 永田和宏講談社ブルーバックスを読んだもので。
ファンタジーの世界では「剣」は、とっても大事、しかし現実には、どう作ったかがよく理解できていなかった。
神秘的な「沸き花」が舞うなか、「カンコンカンコン」やってると剣が一丁完成みたいな光景が目に浮かぶ。
砂鉄や隕石を集めて、熱を加えて、一子相伝の秘儀をすると、名剣がひとつ、現実にはこんなことはないわけで、鉄をつくる技術の物語。「たたら」の部分にはすごく惹かれる。
『カムイ伝』では、確か外伝だったか、忍者道具をつくる鍛冶の部分が出てくる。『三国志』などの中国王朝ものには、ばったばった切りまくる青龍刀などが出てくる。
日本は刀だが、西洋では両刃、『ゲーム・オブ・スローンズ』では、石で刃を砥ぐシーンがあるが、現実にそんなんで刃が砥げるのかとも思ってしまう。
家にある包丁でさえ、砥ぐのは難しい。すぐに切れにくくなるし。
とても、おもしろかった。改めて、思うが科学的な知識は必要なのねと思う。世の仕組みや、ささいな小道具まで、支配しているのは物理法則や化学的な法則なのである。
たとえ、ありえないファンタジーであっても、ほんの少し現実的な要素を加えるだけで、リアルさが加味されるように思う。
そういえば、青銅器、作り立ては赤い金色で、10円玉をよく磨くと、いい色になるが、それが剣で、そんなものをずらりと持った兵士がくれば、これは威圧感たっぷりである。
武器というのは戦いあうためのものでもあるし、虚仮脅しに使うものでもある。その姿を見ただけで逃げてくれればいいわけで、実際に切り結ぶというのは、数は少なかったようにも思う。
しかしだよ、チャンバラ映画、中村錦之助の『宮本武蔵』が好きであった。
『バカボンド』は中断したままで寂しいです。

2020年4月12日
スタッフが、ぼそりと言ったひとこと、「暗い話ばかりで、嫌になっちゃう」
家でも仕事でも、なんでも自粛になって、それはしかたがないのだけど、心まで折れる状況は辛い。
これが、「見えない敵」との戦いの、もっとも厳しいところでしょう。早く明るい状況になれるように、ただひたすら耐え忍ぶ。

今日は、ショートショートで楽しみましょう。しかも猫テーマ、なぜかいっぱい猫がからむSFは多いのです。
『猫の扉 -猫ショートショート傑作選』editor:江坂遊(Esaka Yū) Publisher:扶桑社文庫(FusoSha bunko)

冒頭のボードレールは、はじめて読んでびっくり。
「しゃべれるようになった猫」とか「そらねこ」の話とか、どこかで読んでいた話が多いけど、改めて読んでしまった。
はじめて読んだのは4つか5つかな。
「注文の多い…」は、何回か読んでいるんだけど、なぜか毎回楽しめる。
にやっとしたのはラブゼイのショートショート、いいじゃん。

2020年4月9日
緊急事態宣言、出てしまいましたね。確かに新宿や渋谷、銀座は人出がなくなっているのかもしれないけど、周辺の住宅街の昼間は人出があるように思える。
休業にするのか、しないのか、様々に言われているけど、介護施設の老人ホームは休業できないし、デイ・サービスだって、ご家族のレスパイトを考えれば、おいそれと、「はい。さようでございますか」とはできない。
まるで人間社会に対する挑戦状のような所業である。
どうなるかは、まったく未知数だが、早く治まってほしいものだ。罹患してしまうと、隔離、収容、完治したあとの状況がどうなるのか、とても不安を感じるだろうと思える。

『ドイツ怪談集』 editor:種村季弘(Tanemura Suehiro)
河出文庫(Kawade bunko)126-Fの復刊。
Reference Data:河出書房新社(Kawade Shobo ShinSha)/アンソロジー(Anthology)

このリスト自体には、脱落だの誤字だのと、いろいろな弱点があるが、わたしとして、最大の問題は、ドイツ語、フランス語、ロシア語、中国語などの正確な表記、各言語の特殊文字が反映されていないという部分が、ずっと気になっている。
なぜかというと、今から23年前に立ち上げたときには、シフトJISが普通で、日本語表記を優先していたわけだけど、特殊文字の表記が難しかった。
あえて、シフトJISで作ってしまったので、失敗だったかなと思ったときには、もう10年ほど経過していた。
いまさら直すのかと、ビビりながら、やってきたけど、まだまだ道は遠い。

で、河出文庫の怪談集、全部復刊されたようで、よかったよかった。
旧版も持ってるはずだけど、見当たらず。うーむ。どうしたんだろう。
昔、事務所を畳んだとき、一度会社を潰してます。いかなる困難も乗り越えられますと思いましょう。
大量処分をしなければならなくて、たぶんその時に処分したんかな。
怪談というと、日本の「四谷なんとか」とか「番長なんとか」を思い浮かべるが、それと似た味わいはドイツに多く、怪談といえば、ドイツだと思ってしまう。
アンソロジーというと、ショーケース的な魅力もあるが、この怪談集は見事です。
種村季弘氏は素晴らしい仕事のひとつです。

2020年4月6日
自己評価が高すぎると自滅することがありえるよねと思う、評価と実際は違うので、しかるべき方法で厳しくすべきところはしておいた方がいいようにも思う。
緊急事態宣言になると、初めての事態なので、何があるかわからないことになる。渦中にいると、先が見えなくなり、不安だけが先にたつ。現実には治療で苦しむ方もいるし、医療従事者、介護従事者の心労、何がどうなるのかと見えにくい対応、考えても考えても現実になれば準備不足が目立つことになる。
神経使うと、別の病になってしまいそうなほどだが。。。。
あと、2、3週間が山と思いたいものだ。

難しいものは読みたくないなと思いながら、今回は、三部作の一冊目。
実際は全部で12冊なんだけど、とりあえずの三作までが出ますという、いつもの手法。
ミリタリーSFは、少し錯綜した選択をせざるをえないのかなあと思う。アメリカで売れてても、日本向けじゃないものも当然多いだろうと考えられる。
ここ数年、翻訳されてもので、続きが出ていないものが多いので、錯綜中かなと、わたしが誉めても売れないと思うので、誉めちゃう。
『地球防衛戦線1 -スカム襲来』 Earth Alone: Earthrise book1 ダニエル・アレンソン(Daniel Arenson)

唖然とするほどSF味は薄く、訓練ばかり、主人公は少し「おたく」で、ろくでなし系の、なぜか女性に好かれるタイプで、上官から、「君の訓練ができたことを誇りに思う」とか、同僚からは「あなたといっしょでよかった」とか言われてしまう。
もう、こうなったら、どっぷり漬かるしかないでしょう。多少は、くさい匂いがついちゃうかもしれないけど、きつい現実世界から離れるには、ちょうどいい。

そうね、最後にひとつだけ、わたし、サクサク読めるこんな物語、好きなんですね。

2020年4月2日
『月の光』いろいろ その2
コロナが更に悪化している。ウイルスひとつで世界は激変してしまう。
著名人が罹患したり、逝ってしまったり、驚くほどのひどさに言葉もない。いつ終息するのか、見通しもたっていない。
祈るしかないのか。

中国SFアンソロジーの二巻目を読む。
その1で、いろいろ書いたが、今回は、はじけているような作品と中国の歴史にかかわっている作品が前よりも多くなっているように感じる。
ケン・リュウ(Ken Liu)編。
お勧めは、「金色昔日」 宝樹(バオシュー)、「サリンジャーと朝鮮人」 韓松(ハン・ソン)、後者はなにこれ、いいのかなあ的な作品。
日本の「名詞」がわりと出てくる。これも前のでは、あまり感じなかったんだけど。
エッセイは、こんなこと言ってはもうしわけないのかもしれないけど、微笑ましい。

2020年3月29日
『月の光』いろいろ その1
グーグルで『月の光』とするとドビュッシーになるのね、『月光』とすると鬼束ちひろの貌がどアップで、トップはベートーヴェンの曲ではないのかと思ってしまうのだが。
中国の歴史、何を知ってるのかということを思うと、司馬遷(Sima Qian)の『史記』は未読、春秋戦国時代から始皇帝による統一までは興味はあるのだが、読む気なし。
コミックの『キングダム』の世界ね。
「兵馬俑」になぜか惹きつけられて、ずいぶんノンフィクションを見ています。
司馬遼太郎の『項羽と劉邦』、好きでして二回ほど読んでます。『三国志』、最初読んだのは高校生の時に、少々入院するはめになりまして、親父が本くらい読めと持ってきたのが、吉川英治のこれ。
なにげなく読みはじめたら、おもしろかった。そのあと、ゲームで、はまりまくったけど。
ここから、欠落がごそっとある。約1300年くらい、漢民族と侵略の歴史でもある。詳しく知りたかったら、中公文庫版の『中国文明の歴史』全12巻でもお読みくだされ。
陳舜臣の『阿片戦争』、『太平天国』が近代史への足掛かりだった。
『大地』 パール・S・バック(Pearl Buck)も読んでいるのだが、まったく思い出せない。いまさらと思ってしまうのだが。。。。。
ともかく、陳舜臣の二作は、先進国がいかに非道なことをしていたかの証明でもある。
『北京の55日』という古い映画が、このあたりを読もうというきっかけにはなっている。
『日中戦争』『朝鮮戦争』 児島襄の著作を読んでいる。
『ラスト・エンペラー』 The Last Emperor エドワード・ベア(Edward Behr)も映画も見ている。
五味川純平『人間の条件』、映画も見ているし、小説も読んでいるだが、これが映画はいつ終わるのというくらい凄い。
『餓鬼(ハングリー・ゴースト) -秘密にされた毛沢東中国の飢饉』 ジャスパー・ベッカー(Jasper Becker)は、なかなか衝撃的な内容であった。

中国の歴史をある程度、解さないともしかしたら楽しめないのかもしれない。小説を読むのに歴史はいらないというわけにもいかない。
文化大革命以後は、ニュースや様々な体験の中で感じ取ってきた。
中国5000年の歴史は半端ではないということだろう。

2020年3月26日
『短編ミステリの二百年02』 editor:小森収(Komori Osamu)
2巻めです。またまた、分厚い。
読むたびに、いい加減に読んでるなあと、思わされること、思わされること。
解説が、また充実、こういう解説を読むと、このサイトのいい加減さを思い知らされる。
今回も、また訂正箇所の多さに泣いています、それと不備な部分が多いのを解説とともに見ていくと、よくわかりました。悲しい。
がんばります。

二巻めもありがとうございました。

2020年3月22日
記憶をたどれば その3
暖かくなればという想いもあったが、収まる様子のないのが新型コロナ、見えないものが相手なので、ひとの気持ちがギスギスしてて、疑心暗鬼な状況が長く続くと疲弊する。
辛いよね。
けど、びっくりしたのが米欧で、こんなになってしまうのかという驚き。
早く終息してほしいものだ。

福知山へは4、5回行っている。いまぐらいの時期になると思い出すことがある。
京都から福知山線で福知山、そこからレンタカーを借りて、ユーザーのところへ。得難い貴重な経験で、電車に揺られて見た福知山は、山に囲まれた、こんもりした町だった。
福知山に戻ってきたのが、8時過ぎ、レンタカーを返すも、宿泊場所を確保していなかった。そこまでかからないだろうと思ったからだけど、甘かった。京都まで行くか、ここで泊まるかだが、京都まで行っても宿の確保はどうなのよと思ってしまう。
今から30年くらい前の話でコンビニもそうあるものではなく、スマホも携帯もない時代、レンタカー会社で宿泊場所を教えてもらう。
しかし、思うようにはいかない。しかたなく電話帳で探す。
ビジネスホテルはいっぱい。旅館しかない。値段は高くなるけど、しかたなく素泊まりだったら、それほどかからないはず。
どこもそうだが、出張規定がある。自腹切りのマイナスにはしたくないものなのだが。
ようやく旅館で一部屋だけ空いてるというので、そこへ向かう。歩いて20分くらい。感覚的に街を一回りしても2時間かからないんじゃないかと思ったように記憶してる。
しかし、暗い、迷いながら旅館にたどり着いたときには、ほっとした。素泊まりで、いくらだったか記憶はない。
「一部屋空いてますけど、いいんですか」などと聞かれて、変なこと言うなとおもったんだけど、疲れて、なんでもいいから寝かせてくれと思っていたので、「寝れればいいんです」とか言って、二階の奥の部屋へ行った。
旅館のひとの怪訝そうな雰囲気、電話でも空いてますけどもと言っていたが、ともかく泊まれればいいんだと押しまくった。
和室、残念なことに風呂も終わっているそうだ。すでに11時過ぎ、途中、たまたまあったコンビニのおにぎりを喰って、飢えをしのぎ、夢をも見ずに寝る。

朝、起きて、なにげに窓のカーテンを開けると、そこには一面お墓が。
ありゃ、これは泊めたくないよねえ、と思う。
しかも霧、雰囲気たっぷりであった。朝だから怖くもないが。
もう行く準備をして、下へ降りていく。「あの大丈夫でした」と聞かれる。
「ああ、大丈夫ですよ、裏がお墓だったのにびっくりしましたけど」
「あ、そうではなくて、、、、」
鈍いわたしでも気が付いた。何か出るんだ。しかし、記憶をほじくり返しても、何もない。
「まったく大丈夫でしたよ」と言って、宿を離れた。
後から考えると、怖い、そんな部屋に泊めんなよとも思うが、相当に強引だったからだろう。
東京弁は威圧的に聞こえるらしい。

明智光秀というと、福知山、天下の大逆者という受け止め方が圧倒的だったが、織田信長の変質を読取、クーデターを起こしたという方が妥当だとは思う。
心の奥底はわからないが。
わたしが行ってた時には福知山城の天守閣はなかった。石垣だけの城もいっぱい見たが、見ておけばよかったと今は思う。

2020年3月19日
何が嫌いって、数字。
算数のできない奴でして、まともな点を取った記憶がない。数学になると、ちんぷんかんぷんで、なんで、こんな式でまともな計算ができるんだあ、と嘆くこと、嘆くこと。
それに化学式だの、物理だのと、からむとさっぱりわからない、で、文系にいけば統計学なるものがある。ここらへんであきらめたね、数学を排除するのではなく、適当に仲良くしようと。
こんな、わたしが曲がりなりにも、化学とか数学とかを必要にする分野で生きてこれたのは、この悟りがあったからではないかと思う。
しかしだ、いまだに売上計算をして請求書を出して、経費をにらみながら、数字に悪戦苦闘するのは、そこの数字に個人の想いをくみ取ってしまうバカなわたしが悪いのか。

帯の惹き文句は「数学と暦がすべてを支配する宇宙」ときて「新鋭の魔術的本格宇宙SF」と来た。
ぱっと頭に浮かんだのは、小川一水の「アリスマ王の愛した魔物」のような作品かなと。

「threshold winnower」、「敷居でふるい分け」ってなんなんだということで、「閾篩(いきふるい)」、究極の兵器。
という感じで造語だらけの作品なのだが、読んで思ったのが、この一冊だけじゃ、楽しめないんじゃないのかという疑問。
調べてみると、いや、なに、めっちゃ短編あるやんか。
数学の暦の部分は、まあご愛敬で。モダン・スペース・オペラね。
赤尾秀子様の翻訳は大変そうですが。
アン・レッキー(Ann Leckie)といい、なんというか、理解する前に、感覚でつかみ取らないとならないような作品が増えているのかな。
「アリスマ王…」みたいなわかりやすくて、楽しめるのがいいんだけどな。
ここから始まる三部作は出るそうなので、読みます。が、しかし、短編なんとかしてくださいな。
昨今の状況では、どうにもならないんだろうけどさ、欧米SF、置いてきぼりは辛いです。
中国SFだけじゃないんだ!と言っておこう。

『ナインフォックスの覚醒』 Ninefox Gambit ユーン・ハ・リー(Yoon Ha Lee)

2020年3月16日
アニメ「鬼滅の刃」を見る。24話は、いっぺんに見れないので、ゆっくり見ていたが、おもしろい。
大正時代を背景にしているので、また違う楽しみがあるが、雰囲気だけで、明治後期でも昭和初期でも通じるところがある。
漫画の絵柄は、少し苦手感がある。
ストーリーは、ご存じの通り、とてもとても先まで考えてないやろというところもあるが、おもしろい。

アニメ「ダーウィンズゲーム」を見る。定番の異世界転送もので、スマホのアプリがきっかけ、戦わないと死んでしまう世界で、必死に戦う。
「アクセルワールド」や「ソードアート・オンライン」のようなゲーム世界もんが、結構、好きでよく見ている。
読もうとは思っていないんだが、読み始めると、怖ろしく深い黒い穴が待ってそうで、辛くなりそう。

2020年3月12日
「貧者の武器」と言われた武器をご存じですよね。
AK47。故障しにくく、いかなる環境でも稼働してくれる。
実際に銃器を撃ったことはないんですけど、それなりにお手入れをしないと使い物にならないのが銃器。
火縄銃も銃器で、それなりにお手入れをしないと大変なことになります。さっぱりした(^_-)-☆で撃つとえらいことになります。
むきだしの火薬は飛び跳ねて、頬を焼きます。
連射をすれば、メカにガタが来ます。そうそう連射なんぞをすればえらいことになります。
使ったら分解し、手入れして、自分の命を守る重要な要素ですから、そうした期待とか希望を持つ兵士の要望に応えることは大変なことです。
命かかってますからね。
M-16と双璧を成すカラシニコフ。なにせ『ワイルド7』育ちなんで、水に浮くだけで感心したけど、はるかにAK47の方が凄かった。
そんな設計者の自伝、『カラシニコフ自伝 -世界一有名な銃を創った男』 述:カラシニコフ 朝日新書を読む。
気になっていたんだけど、つい読み逃していた。今回読む、いや、ソビエト時代の悲惨さは、すさまじい。
生きていくことさえ、試練に思う。
第二次世界大戦の末期、突然の宣戦布告、それに伴う混乱、実際に満州からの引揚者の方にお話しを聞いたことがあるけど、辛い記憶は語ろうとはしない。
本当に辛いと、語る言葉を忘れてしまうのだろう。
シベリア送りは、自国民にも行っていたという仕打ち、スターリンの功罪だ。
ともかく読んで、なにか深く考えさせられるものがあった。
2013年に亡くなっている。

2020年3月7日
マスクはない、トイレットペーパーもない、豊富にあると思っていたのが、あっという間になくなってしまうんだね。
トイレットペーパーは豊富にありますとテレビではいうけれど、一向に見かけない。見かけないものをありますと言っても、そりゃなかなか信じにくいよね。
都市生活、いや人間の生活はいかに砂上の楼閣であるかが、今回の件で、また実感する。移動するなとか動くなと言っても、そりゃなかなか無理だよね。
電車に揺られていれば、つり革や何かにさわってしまうし、咳をしてるひとを見れば、つつっと避けていくし、感染症対策で体温も測らなければならないし、大変だ。
小中学は休校だけど、時差出勤もしてるけど、なんか電車の混み方は変わっていないようにも感じる。
風邪は誰でも、一度はかかったことがあるはずだし、インフルエンザワクチンも毎年打つけど、対応したものとは違う型にかかり、あえなく罹患するなんてこともある。
コロナも同じように、ワクチンで対策するしかないんだろうなあ。
年々、感染力が強く、重症化するものが流行っているように思う。小惑星の落下や、核戦争勃発や、気候変動などよりも危険すぎる破滅要素のひとつだろう。

『ドラゴン・ヴォランの部屋 -レ・ファニュ傑作選』 The Room in the Dragon Volent J・シェルダン・レ=ファニュ(J. S. Le Fanu)
読み残していた一遍。最初の作品でつまづいてしまって、なかなか先にいけなかった。
オーソドックスな作品は、今となっては辛いんだよね。
ホラーの雑誌が、再び復刊されたり、少しホラーが流行しはじめているのかなとも感じる。
個人的に思うところがあって、景気が良くなるというか、安定しているとSFがよく読まれ、悪化傾向になるとホラー、ミステリがよく読まれというのを感じていたりする。
2010年代という素晴らしい季節を感じることができたSFだけど、どうなることやら。

2020年3月3日
ひとの活動がここまでになると、感染はなかなか止まらない。それでも、どこかで消滅点があるはずだ。
人間が見極めるのは非常に難しい。後から、ここがポイントだったというのがわかる程度だ。
早く収束してほしいものだが、温かくなっても、どうなるのかわからないらしい。

『銀の仮面』 The Silver Mask ヒュー・ウォルポール(Hugh Walpole)を読む。
創元推理文庫版である。気になっていた「ターンヘルム」がはじめて読めた。
他愛ない作品だが、リストを訂正する、一部間違えがあった。ミスだが、自分の思い込みやなんかがあるとわからない場合がある。いろいろ調べていくうちにわかった。
この作家はLGBTというのも、はじめて知った。人格と作品は別である。
評論は作品だけに集中すべきであると思うが、どうしても作家本人を追求せざるを得なくなる。評論というのは因果な部分が多くなるのは仕方がないが、○○評論家の皆さんは、その出来事を批判、評価すればいいのに、なぜか、個人を攻撃するような感じになるのは、止むを得ないのか。
と、思うが。
さて、「銀の仮面」だ。
今回は何回めだろうか、少なくとも、4~5回目にはなる。
ある老婦人のもとに美青年がやってくる。かわいそうに思った老婦人は家へと招き入れる。恐怖はそこからはじまる。
以前、まったく気にならなかったんだが、作者の独白みたいな部分がある。前は読み流してたんだろうけど、今回はすごく引っかかった。
この部分あると思考停止になるよねえ、と。作品の価値を貶めることにはならんが、気になった。
他の短編も、読む。結局は一時期忘れられた作家に本国でなっていたようだ。
「銀の仮面」が高く評価されているのは日本だけなのかなと思ってしまった。はっきり言うと、この作品の持つ微妙なニュアンスは、もしかしたら日本人好みなのかなと思う。
どこかでそんなことを読んだのかもしれない。
読んでないひとには、お薦めしたいひとつである。

2020年2月27日
今年は、うるう年だ。ガイウス・ユリウス・カエサル(Gaius Julius Caesar)が、今から2065年前に制定した。以降、改善が行われ、グレゴリオ暦となって現在に至る。
暦はとても大事で、特に農耕民族にとっては、種巻く時期が重要になる。この知識の独占をはるか黎明の時代には、特権階級のものだった。
必要な知識を封印することによって格差をつけるのは大昔も現在も変わらない。

さて、『鳥の歌いまは絶え』 Where Late the Sweet Birds Sang ケイト・ウィルヘイム(Kate Wilhelm)が4月に出る。
びっくりした。いきなりだったから。
あまり出ないだろうと思ってはいたのだが。出るならば、サンリオ版のカバーを活かしてもらえればとは思うが、無理だろうなあ。
他の作品も復活を期待しています。
『翼のジェニー -ウィルヘルム初期傑作選』 ケイト・ウィルヘルム(Kate Wilhelm)を読む。
ちょっと積読をしていました。
初期だけに、そんなに悩まずに読める作品です。読み残していたというか、忘れていたというのが正しいかも。
アトリエサードの試験的な出版だったというのは知っていたけど、これ以降、なくなってたので、やっぱ古いSFは厳しいんだろうなと思っていた。
チャレンジも、うまくいかないと辛いものになってしまうんでねえ。

今回は売れてほしいなあ。

2020年2月23日
電子ブックの売り上げが好調らしい。わたしも使ってるし、それぞれのビューアーのも工夫がある。
紙の本がいいなとは思うが、抵抗はない。もっぱら昔懐かしい漫画を読んでいるが。。。
読む傾向に従っていろいろな本を紹介してくれるが、「うざいな」と思うし、本棚と違って、俯瞰できないところがつまらない。
これだと、系統的に読むのが難しそうな気がする。
「好き」と「嗜好」と、「流れ」は違うので、何を読めばいいのかという道案内が必要にも思う。
AIに任せるんじゃないと思うのだが、それはマニアの愚痴にしか過ぎないような気がする。

脱落データを2~3年前から埋めているのだけど、2012年以降は割とデータ整備しているのだが、問題は2011年より前。
かなりな物量がある。
まだ、こんなにあるのかと頭を抱えている。
少しづつ追加中。

コロナウイルスが収まらない。
世界は末期的な状況か。見えないだけに対策の取りようもなく、ただ混乱だけが広がっている。
毎年、こんなことが繰り返されたら、人間の社会生活はどうなるんだ。

少し、リニューアルを画策中。

2020年2月19日
記憶をたどれば その2
富山県入善市、富山からか、新潟からか、よく覚えていない。ともかく雪があった。寒かった。
入善の駅を出て、ホテルに向かう。何というホテルかも覚えていない。ひたすらに、魚を喰うとしか考えていなかったように思う。
ビジネスホテルのフロントで聞くと、店を教えてくれる。
しか~し、そんな情報に頼らずに、自分の勘を信じて、足で探す。よしゃいいのに、そんな気持ちに囚われて、夕方少し過ぎにチェックインし、外出し、地図を頼りに街を歩く。
寒い、陽も落ちる。富山湾の知識も魚の知識もない。行きゃなんとかなるんだよといういい加減な気持ち。
ばかだよねえ。事前調査は必要なのにと思うが、当時は、それが冒険だなどと思っていた。ささやかなチャレンジ。

富山湾は急激に落ち込む湾であって、ものの本によると、日本海の成り立ち事態が非常に珍しいものらしい。
そんなことは当時は知らず、ただ魚は食いたい。「ブリ」は知っていた。
海近くの、小さい店に入る。
ここだったらという妙な確信をもってはいる。地元の人たちがいる、こうでなきゃと思う、地元のひとがいることはよいサインだ。
酒好きの自分としては、日本酒と刺身をオーダーする。
寒ブリだよね、酒は高いものではなかったが、刺身に期待。
窓ガラスが曇っている。寒い、仕事で来たにしては、翌朝、交渉はあるにしろ、いい感じだ。仕事の合間のささやかな楽しみでもある。
しかし、どこにでも落とし穴はある。陥穽だ。

刺身と酒が来る。
期待に高まる気持ち。このワクワク感は素敵だ。
刺身に、少しだけ醤油をつけて食べる。ベターッとつけるのは嫌い。ワサビを醤油に溶くのも嫌い。
素材の味を大切にしたいんだ。
喰う。


何、何、この味は何。
刺身がうまいかどうかもわからない。
醤油が甘い、めっちゃ甘い。えええええええ、この甘さはありえない。
砂糖醤油で食べるお餅は好きだった。しかし、砂糖醤油で刺身は食いたくねえ。ありえねえ。え、この甘さは絶対、砂糖入っているよなあと我慢しながら食べる。
金を払わなければならないんだ。残すのはもったいない。
でも、この甘さは勘弁してほしい。

日本海側には醤油が甘い地域が多いらしい。しかし、輪島も行ったし、東北各地を回った経験もあり、島根、九州も行ったし、この醤油の甘さを強烈に感じたのは、ここだけだった。
いや、まあ、これほど記憶に残っているのも驚くけど、実際はどうだったのか、検証してみたい気もするが、関東は辛い文化と思うし、甘さを好むのは関西から西。
おかずに甘すぎるくらい砂糖を使うのも地域の差だろう。
日本は広い、食文化はそれぞれ違うし、驚くようなおいしさに出会うこともあるけど、自分の趣味に合わないものにも出会うおもしろさはある。
でもね、普通に食べたかったな、これ以降、食ではホテルで勧められる店に行くようにする。

当時は陶器製の徳利にはいった「米の芯」を買って帰った。。。。

食SFでもとおもったけど、普通にやっと読み終わったクラーク・アシュトン・スミス(Clark Ashton Smith)、好きだったんだけど、今ではもの足りない。
細切れの断片を読まされている感じが強い。昔は、それでも良いと思ったもんだが。

2020年2月16日
『荒潮』 The Waste Tide 陳楸帆(スタンリー・チェン)(Stanley Chan)
「鼠年」を描いたひとなんで、少し期待していたけれど、つまらなくはないという感じだった。
米米など、たぶんにアニメっぽい。訳者の苦労は大変だったみたいだけど、まだ中国SFには伸びしろはあるのかなあという感じ。
期待を感じさせる若書き、そんな感じだった。

『2010年代SF傑作選』を読む。
和物をあまり読んではいないわたしでも、半分くらい既読があった。
びっくり。読んでみるまで気が付かないという、若干、認知機能の低下かな。

傑作というよりも、なんというかおもしろいものがそろった。傑作というと、そのひとの他の作品を読んでないと判断できないので。
ベテランというのかな、「1」を見るかぎりそんな感じがしないのだけど、「2」の新興勢力におもしろさを感じる。
が、しかしアホな話が多いんだけど、「うどん キツネつきの」が趣味に合う。
変だよね、でも、いいんだよ。

カバーは、シライシユウコ氏、昔からいいなと思ってたけど、今は絶好調。
公式サイトはこちら、→ULI

すいません、勝手にリンクしましたけど、ご勘弁を。

2020年2月13日
野村監督
監督になってからしか知らない。1992年から1993年の日本シリーズの西武×ヤクルトの対戦は忘れられない。
凄いな、知将の戦いはこうなるのかという想いになった。
実はヤクルトファンである。なぜ、ヤクルトファンなのかというと、高校の時、隣の席のMくんがうるさかった。
それまで、親父は巨人ファンで、親父に対するつまらない反発で巨人は嫌いだと思ったわけ、で、大学へ進学し、ゼミの合宿の確か、軽井沢だと思う。
優勝決定戦だった。松岡弘が投げ、大矢が受ける。
バッターはクラウチングスタイルのヒルトンに若松勉、赤鬼マニエル、抑えは、安田猛、個性的な面々が強者巨人を倒す。
みんなで、ワイワイ言いながら見た試合は忘れられない。
監督は広岡、しかし、その後低迷が続く。
野村監督、最初は嫌いだったんだよね、水島新司の漫画でよく登場してたんで、知ってはいたけど、なに、このひとと思ったのは間違いない。
野村再生工場とか言われて、このひとのどこがいいのかと思うようになっていた。
ピークは1992年と1993年の西武との死闘、ともかく凄かった。テレビで見れるわけもなく、ラジオで聞いていたけど、凄さはビンビンと伝わってきた。
執念、仕事に対する執念。
その後、野村監督の本を読むにつけ、理論だけでなく実践をしているんだと、すごく思った。
口で言うのは簡単だ、それをしてしまうところがすごい。
それと、深く思ったのが、この世界には「必要のない人間はいない」、切り捨てることは簡単だ、でも、その長所を少しでも伸ばしてやろうという心だ。
勝つためには、優秀な人間と有能な人間がいればいい。でも、そんな人材ばかりで勝てるわけがない。
そんな人材ばかりがいるわけない。
自分もそうだから、そんなにできるタイプではなかったので、よくわかる。苦しみながら、もがきながら成長することをよく知っていたのだろうと思う。

今でもヤクルト・ファンだ。高津監督がどのように戦うのか、楽しみだ。
それでも野球は岐路に立たされている。
サッカーもあり、ラグビーやバトミントン、卓球にスノーボード、危機が言われている。
なんとなく、ひとつの時代の終わり、あの頃のような、ワクワク感で野球を見ることがなくなってきている。
また、ひとつの時代の終わりだ。

でもね、やっぱなんとなく、どことなく引っかかるものを野村監督には感じていたんだよね。
こんな思い、わかってくれるかしら。

2020年2月10日
『SFが読みたい 2020年版』
おととし11月1日から昨年10月31日分まで。
タイムラグがあるのはしかたない、『このミステリーがすごい!』、もっとも老舗の『このミス』がお正月需要をあてこんで、何がなんでも年末にというところでしょう。
これと、週間文春の年末恒例のベスト、それと原書房の『本格ミステリ・ベスト10』、ミステリマガジン(Hayakawa's Mystery Magazine)の一月号の『ミステリが読みたい!』、『おすすめ文庫王国』と本の雑誌の半期、通年ベスト。
で、いつも2月に出る『SFが読みたい!』
この際だから4月くらいの発売にして、1月~12月までの、『きっちり年間ベスト』にしてはいかがでしょう。
なんて言っても、絶対に採用されるわけもなし。
今の時代になったら年末年始に意味があるのだろうか。だいたい正月休みに本を読むひとがどれだけいるのやら。忙しいよね。紅白なんぞより、『ガキ使』見たいよね。
大晦日出勤して三日しか休めなのでは、落ち着いて読めませんです。

中身については、もうご存じだと思います。あえて言いません。
ジャスパー・フォード(Jasper Fforde)の作品が評判がいいのね。
つい落としていた作品だけど、今、読んでます。

ということで、「このSFを読んでほしい。」のコーナー
いつもニヤニヤしながら、見ているんだけど、まあ、期待せずに気長に待つ習慣がつきました。
気になるのは、アトリエサード(Atelier Third)の、アルジス・バドリス(Algis Budrys)の『無頼の月』、鏡明様、すでにうん十年、待ってます。
国書刊行会/未来の文学の最終巻、『海の鎖』、16年待ちですね。今年、出ればですけどね。言っちゃいけないのかもしれないけどデッシュはどうした。
がんばっている竹書房(Take Shobo)マイケル・ビショップ(Michael Bishop)の1982年の『No Enemy But Time』だって。
うれしいねえ、読みたかったんだ、Oさん好みでしょうか。

N・K・ジェミシン(N. K. Jemisin)の『The Fifth Season』のシリーズが登場ですか。
翻訳された作品は肌に合わなかったけど、東京創元社(Tokyo SogenSha)、期待してます。

読める余裕もあまりなかった日本SFも少しは追っかけられそう。

2020年2月5日
記憶をたどれば その1
年取ると、昔のことを語りたくなる。なんて、ネタ切れなんですけど。
じじいの思い出話にお付き合いくだされ。
今から、40年ほど前、社会人になり、大阪に初めて行くことになったときのこと、翌日、大阪本社ということで寝台で行った記憶があるが「銀河」だったと思う。
しこたま飲んで、寝台は経験が何回かあったので、苦にもならなかったが、仕事での寝台ということで、感慨深いものがあった。
相当に酔っぱらっていたのだけど、大阪に着いて、以降、昼間の仕事はほとんど覚えていない。
夕方、飲みに行くの声とともに、しゃっきりとなり、先輩についていく。

今のようなリニューアルされる前の泉の広場を上がったところにあったと思う。実はリニューアルされてからは行ってないけど、そこの「池田屋」、ドラム缶が置いてあって、いかにもという感じ。
大体のところでは飲んでいたので、驚きもしなかったが、「つきだし」で出てきたのが、「タコ」のぶつ切り。
「タコ」か、と思った。
うちの親父が、うちは商店なんで、「家呑み」というか、あまり外に呑みに行かなかった、たぶん出不精だったんだろうなと思うが、ビールで晩酌をしていた。
祖父は、親父に多少なりとも「負い目」なるものを感じていたらしく、親父は親父で、それに増長することもなく適当にやっていたというのが正しいのかなとも思うが、そのビール晩酌に必ず並んでいたのが、「酢だこ」と「鯨ベーコン」。
縁が赤いのが共通点だが、当時としては安いものという定番だった。
「酢だこ」は、着色料でも使っているのかと思うほど、皮の部分が赤かった。実際どうだったのかはわからない、しかし、あまりおいしいものではなかった。
ぶつ切りの「タコ」を見ると茶色、あー、酢だこではないなと思ったのだが、酔っ払いはともかく食う。
食べて、びっくり、おいしい、本当においしい、うまい、こんなにうまかったんだと感動もんでしたね。
「明石のタコ」とは聞いていたけど、どうやら名物でもあったようで、立ち飲み屋で、「このレベルなんだ」と思った記憶がある。ま、それから、いろいろあるわけで、すべてがうまいわけでもないのねと思うようになったけれど、あの「ぶつ切りタコ」は忘れられない。
でもね、「タコ焼き」は、なんかだめなんだよね。

そのころ、読んでいたのは、
『背徳の惑星』 Maltida's Stepchildren A・バートラム・チャンドラー(A. Bertram Chandler) (Rim World11)
懐かしのシリーズです。

このころは、海外SFノベルズの三期め、たぶん、これも読んでいたはず。
『ゲイトウエイ』 Gateway フレデリック・ポール(Frederik Pohl)

創元では、これかなあ。
『東欧SF傑作集』 editor:深見弾(Fukami Dan)

2020年2月2日
パンデミックが止まらない、誰もいない道路がテレビで放映されていると、どこかで見たような感じがする。それぐらいゾンビものの印象が強い。
蝙蝠から伝染したらしいウイルスだが、しかしなんでも食べてしまうのね、人間は。
経済的な影響が怖ろしい。

『空挺ドラゴンズ』、ポリゴン・ピクチュアズ制作のアニメ、原作は桑原太矩のコミック。
諸星大二郎風の絵柄だが、アシスタントだったんでしょうか。それを、CGでアニメ化。
どこかで見たような光景もアニメの中で展開されるが、おもしろい。
『シドニアの騎士』で感心していたが、今回もいい。動きが滑らか、しかもわき役たちも丁寧に作りこんである。驚き。
食べ物の話は余分じゃないかと思いながらも、原作は食べ物異世界冒険SFを目指しているようだ。
このレベルで、作られると、このレベルじゃないと気に食わないと思ってしまうようになってしまうぞ。

2020年1月30日
SFは様々なテーマがあり、なぜか、わりとそのテーマ別に分類できてしまうところがある。
未来、宇宙、ファーストコンタクト、時間、等々、その中でも破滅テーマ、いまとなってはなどといわれていたが、しっかり生き残っているテーマである。
完璧に人類が滅ぶ、完全破滅型、一縷の希望があり、わずかな希望にすがるローソクの最後の炎型、来るべき破滅に負けるかと努力型、やむを得ずの運命型、さまざまなタイプがある。
そして、パターンがある。
植物死滅、裂け目が出来て海が消える、侵略者に蹂躙、巨大隕石の衝突、太陽異変など、それぞれ有名な作品がある。

読み残しているものを、せっせと読むんだけど、今回、『紫の雲』 M・P・シール(M. P. Shiel)
ナイトランド叢書(Night Land Library)3-4の一冊。2015年から始まった草書だけど、流石に、これは何という作品もある。そこが希少価値なんだけど、売り上げ的にはとっても心配。
2019年は一冊しか出なかった。

その『紫の雲』は人類が紫の雲に襲われ死滅するという作品、そこはそれ1901年の作品なので、生き残った男はどうするかの物語。
延々と死滅後の描写が続くが、半分以上それね、作者的にはやりたがるものらしい。確かスティーヴン・キング(Stephen King)にも、そんなのがあったように思う。

破滅ものの最初期の作品だが、途中で生き残った女性が登場する。しかしだ、そこはこれひと昔前の小説なので、衝撃的な結末が用意されている。
プリンス・ザレスキーものが有名な作者。

新型コロナ・ウイルスがやばい。しかし、『アンドロメダ病原体』 The Andromeda Strain マイクル・クライトン(Michael Crichton)みたいなウイルスだね。
変異、変異を繰り返して、化け物みたいなものになるという。。。
オーストラリアの火災、北極圏の変移、アマゾンの火災と開発、破滅は近いんじゃないだろうかと思うほどだ。
『紫の雲』に表現された光景が、来てほしくはないものである。

2020年1月26日
あなたの復刊してほしい創元推理文庫2020
創元推理文庫の復刊フェアは本屋、某阿佐ヶ谷駅の「書楽」で、並んでいる本を見ながら、いつも「なんで、なんで、なんで、、、」と呟いている。
これをというのは、まず復刊されないので、しかたない。
「なぜ、これを」という本がある疑問は復刊フェアをやっている出版社すべてにあてはまる。
きっちり売行のデータや、人気のデータを持っているんでしょうねと思うのだが、御家の事情もあるのは致し方ないとはいえど、なぜこれが出ないということを、報告するのも出版社の義務だと思う。

「え~、なんで」「俺の推薦したのはどうした!」とかの疑問に応えるのも出版社だと思う。
これだけ、SNSとかあるんだから旧態依然とした頭の固い幹部連中は、反省すべし。御家の事情も積極的に開示してゆけばよろしいのではないかと思う。
開示しすぎて、やばくなったステーキ店は別としまして。
このステーキ店、一度も行ったことはない、年取るとボリュームのあるものが食えないんだよね。吉野家の有楽町店で、牛丼の並が食いきれなかった、空しい思いはしたくないので。
あ、話がはずれた。

ということで、復刊フェア、
『宇宙のスカイラーク』 The Skylark of Space E・E・スミス(E. E. Smith)
二作ずつの二冊で合本版がいいなあ。読みたいんですけど。

『狂風世界』 The Wind from Nowhere J・G・バラード(J. G. Ballard)
バラード自身は失敗作だ、俺の作品じゃねえと言っておられたようですけど、読者は作者を裏切るもんでござんす。これ、けっこうおもしろいんだよね。

『放浪惑星』 The Wanderer フリッツ・ライバー(Fritz Leiber)
どこがおもしろかったのか、さっぱりわからなかった作品、もう一度読みたいような読みたくないような。

『冒険の惑星1』 Planet of Adventure 1: City of the Chasch ジャック・ヴァンス(Jack Vance)
なぜかヴァンスの作品を語るときに忘れ去られる作品、でもね、わりとおもしろい、でね、お願いがあって、酒井昭伸さんの訳がいいなあ。

『星は人類のもの連盟』 The Long Result ジョン・ブラナー(John Brunner)
これは偏愛のひとつ。たぶん家のどこかに埋もれているのだが、、、、

『子供の消えた惑星』 Greybeadブライアン・W・オールディス(Brian W. Aldiss)
深町眞理子さんの名訳でございます。

『降伏の儀式』 Footfall ラリー・ニーヴン(Larry Niven)&ジェリー・パーネル(Jerry Pournelle)
どれでもいいんだが、これを。「ダンボ」が攻めてくる。ラストシーンも、唖然とするほど、素晴らしい。稀にみるおバカなラストだと思うのだが。。。。。

『一人の中の二人』 The Second Trip ロバート・シルヴァーバーグ(Robert Silverberg)
純文学なりそこないの作品は営業的にはアウトだろうけど、ここらへんはなんとかしてほしい。

『惑星救出計画』 The Planet Savers マリオン・ジマー・ブラッドリー(Marion Zimmer Bradley)
ダーコーヴァー年代記も80年代からのファンには忘れられない。続きを、そして合本版で。

『サンティアゴ』 Santiago マイク・レズニック(Mike Resnick)
忘れられた作家になってしまった。でも、おもしろいものが多い。確かにこいつは格好いい。

『ゴルの巨鳥戦士』 Tarnsman of Gor ジョン・ノーマン(John Norman)
無理だと思うんだけど、変な要素を抜いても存分にヒロイックファンタジーしているシリーズだと思う。
毒にも薬にもならないような作品はつまらん。

無理だと思うけど。
『年刊SF傑作選』 The 6th Annual of the Year's Best SF editor:ジュディス・メリル(Judith Merril)
出してくれるのなら完訳版で。

SF以外で一冊
『核パニックの五日間』 The Benedict Arnold Connection ジョゼフ・ディモーナ(Joseph Dimona)
もう一度、読みたいな。

2020年1月22日
<勝手な想像でございます>

『アラビアのロレンス』に感動してしまった。こういう物語を書きたい。シエラザードの物語を語りなおして、ヒーローもので異国情緒を交えて描けば、受けるはずだ。
『砂の惑星』の物語、しかし、それでは、おもしろくない。ヒーローものとヒロインと、少しアラビアンナイト風の味付けをして、それを粉砕して砂の物語にちりばめて、惑星丸ごと砂に包まれる。
それでは、ヒロイックファンタジーでしかない、SFだ。SFが必要なんだ。
砂糖でまぶした甘いお菓子でしかない。
納得できない、何かスパイスが必要だ。
ならば、それを生み出すものを、造らねば、土に中にいるもの、モグラではない、でかいミミズ、これで行こう、大甘なストーリイにスパイスを効かして、少し複雑な主人公、ロレンスだ、アラビアのロレンスだ。
謎めいた主人公を作り出すスパイス。

アラビア風の物語に謎めいた主人公、それをこきまぜて、砂にまじえて、惑星にばらまき、得体のしれない巨大生物と、それにからまる得体のしれない薬と、なぜこうなったかの生態学的な疑問を織り込んで、ありえるすべての物語。
これが傑作になる。

今年の10月に映画が公開される。再映画化だ。
今回が、気持ち悪い、妙なスパイスの効いた映画になるか、大甘なロマンスだけを強調したテレビドラマになるか、ハリウッド的な大味なヒーローものになるか、それは余談を許さない。
もともとがスペースオペラという自由度の高い素材だけに料理の仕方によって陳腐にもなり、高尚な哲学的、神学的なものにも昇華する。

さて、塩味なのか、梅干し味なのか、キャンディーなのか、苦い薬なのか、こんぶ味なのか、蜂蜜味なのか、トマト味か、コーンクリームか、複雑怪奇な味なのか、大人の味なのか、なんとかしてよね。

フランク・ハーバート(Frank Herbert)

ブライアン・ハーバート(Brian Herbert)

2020年1月17日
『タボリンの鱗(うろこ)』 The Dragon Griaule ルーシャス・シェパード(Lucius Shepard)
グリオールシリーズの二冊め、ひとつはグリオールの断末魔の叫び、死してもなお、影響の残るグリオールの物語。
それを、実に丹念に描いている、一瞬、自分の立ち位置がどこにあるのかと迷わせるような描写、わたしは何を読んでいたのかと思わせる幻惑、昔、昔、シェパードを読んでいたころ、これは体験を何度も何度も埋め込んでいるのではないかと思ったのだが、今回も、そんなイメージを持つ。
素晴らしい。あと一遍、残っている。楽しめることを待っている。

あれから25年もたったのか、あの日あの時間起きていて、普段はつけないテレビをつけた。真っ暗闇の中でガラスの破片が散乱する映像だった。
少しずつ少しずつ明らかになる惨状に、恐怖した。
8時過ぎに会社に行ってから、大阪本社に電話すると電話がつながった。
状況もわからず、右往左往している状況だった。しかたなく電話を切ると、もう電話はつながらなかった。
いまでも思い出す一瞬である。今、つながったのだから、次もつながるだろうという希望はなかった。

2020年1月12日
『ピクニック・アット・ハンギングロック』 ジョーン・リンジー(Joan Weigall Lindsay)
ホラーなのですが、珍しい作品が訳されました。

アンソロジーは、やはり『危険なヴィジョン』の完結には驚きました。

『危険なヴィジョン』 Dangerous Visions editor:ハーラン・エリスン(Harlan Ellison)

懐かしい短編を集めた、

『最初の接触 -伊藤典夫翻訳SF傑作選』 editor:高橋良平(Takahashi Ryōhei)

ホラーですが、同一訳者のアンソロジーがこちら。

平井呈一(Hirai Teiichi) 『幽霊島(ゆうれいじま)』

『平成怪奇小説傑作集』 editor:東雅夫(Higashi Masao)

ミステリでは、
『世界推理短編傑作集』 Great Short Stories of Detection editor:江戸川乱歩(Edogawa Rampo)のリニューアル版
『短編ミステリの二百年1』 editor:小森収(Komori Osamu)

素晴らしい作品集です。昨年は個性が光るアンソロジーが目立ちました。

おっと、『死んだら飛べる』 editor:スティーヴン・キング(Stephen King)/ベヴ・ヴィンセント(Bev Vincent)を落としてました。

ノンフィクションでは、これです。素晴らしいです。また映画を見たくさせる力強さがありました。

『2001: キューブリック、クラーク』 Space Odyssey マイケル・ベンソン(Michael Benson)

と、いうことで個人的なSF関係のベスト10を選べば、ひとつ空き。

1、『三体』 The Three-Body Problem 劉慈欣(Liu Cixin)
2、『息吹』 テッド・チャン(Ted Chiang)
3、『マーダーボット・ダイアリー』 The Murderbot Diaries マーサ・ウェルズ(Martha Wells)
4、『茶匠と探偵』アリエット・ド=ボダール(Aliette de Bodard)
5、『シンギュラリティ・トラップ』 デニス・E・テイラー(Dennis E. Taylor)
6、『セミオーシス』スー・パーク(Sue Burke)
7、『銀河核へ』 The Long Way to a Small, Angry Planet ベッキー・チェンバーズ(Becky Chambers)
8、『危険なヴィジョン』 Dangerous Visions editor:ハーラン・エリスン(Harlan Ellison)
9、『2001: キューブリック、クラーク』 Space Odyssey マイケル・ベンソン(Michael Benson)

2020年1月8日
おっと『郝景芳短編集』が抜けておりました。まだ読んでませんので。
『巨星 -ピーター・ワッツ傑作選』 ピーター・ワッツ(Peter Watts)もありましたね。
あと、ササルマンの『方形の円』もありますね。

長編は、下記の通り
『セミオーシス』スー・パーク(Sue Burke)
『声の物語』 クリスティーナ・ダルチャー(Christina Dalcher)
『巨神降臨』 シルヴァン・ヌーヴェル(Sylvain Neuvel) 『火星無期懲役』 One Way S・J・モーデン(S. J. Morden)
『黒き微睡みの囚人』 A Man Lies Dreaming ラヴィ・ティドハー(Lavie Tidhar)
『翡翠城市』 フォンダ・リー(Fonda Lee)
『銀河核へ』 The Long Way to a Small, Angry Planet ベッキー・チェンバーズ(Becky Chambers)
『落下世界』 ウィル・マッキントッシュ(Will McIntosh)
『果てなき護り』 デイヴィッド・ラミレス(David Ramirez)
『シンギュラリティ・トラップ』 デニス・E・テイラー(Dennis E. Taylor)
『パラドックス・メン』 チャールズ・L・ハーネス(Charles L. Harness)

全体的に小粒な感じがしてしまう。
長編に関しては『三体』が、でーんとしすぎていて、他が目立たなくなってしまった。

個人的にお勧めは『セミオーシス』、『落下世界』、『シンギュラリティ・トラップ』です。

2020年1月5日
去年の翻訳SFを選ぶならば、おそらくトップは、これ。

『三体』 The Three-Body Problem 劉慈欣(Liu Cixin)

しかないでしょ。おもしろいとは思うが、個人的にはどうなのかなと思うところもある。
二位以下は、短編集がいっぱい。

『生まれ変わり The Reborn and Other Stories』 ケン・リュウ(Ken Liu)
『ビット・プレイヤー』 グレッグ・イーガン(Greg Egan)
『息吹』 テッド・チャン(Ted Chiang)

三冊が三冊とも凄い短編集である。
連作短編集にはいるけど、こちらも候補になります。

『茶匠と探偵』アリエット・ド=ボダール(Aliette de Bodard)
『マーダーボット・ダイアリー』 The Murderbot Diaries マーサ・ウェルズ(Martha Wells)

の、ふたつとも味がある。
『茶匠と探偵』、装丁が凝っていて、画も良いし、素敵なデザインです。

『ナイトフライヤー』 Nightflyers and Other Stories ジョージ・R・R・マーティン(George R. R. Martin)

マーティンの懐かしい短編、「この歌を、ライアに」を収録。

『カート・ヴォネガット全短篇』 カート・ヴォネガット(Kurt Vonnegut)

も去年完結。ヴォネガットは短編は、いまひとつだと思うが、読む価値はある。

『フレドリック・ブラウンSF短編全集〈1〉 星ねずみ』 フレドリック・ブラウン(Fredric Brown)

ブラウンの懐かしい短編が読めます。少し本が高いかなと思うけど。ま、しかたないでしょ

『愛なんてセックスの書き間違い Love Ain't Nothing But Sex Misspelled』 Selected Stories by Harlan Ellison ハーラン・エリスン(Harlan Ellison)

SFではないが、個人的にすごい短編集を読んだという気がした。
ほぼ、毎月出ていたわけで、びっくり。
長編よりも短編集の方が時間がかかるし、気力も必要だ。

そうだ、「竜のグリオール」の続編が出たんだった。
次は、長編やらアンソロジーやら。。。。

2020年1月1日
あけましておめでとうございます。
本年もご愛顧のほどを。

いろいろ修正も残っており、完成が遠く遠くなるばかり、皆様方の訪問だけが頼りです。
今年もたくさん本が出るでしょう。できる限り、追いかけたいと思います。
がんばります。

Update:2020