筑摩書房(Chikuma Shobo)
1940年(昭和15年)、創業。
開戦の前年であり、既にドイツは戦争状態にはいっていた。戦中、戦後にかけてのの古田晁の労苦は並み大抵ではなかったろうと推察される。
戦後は、文学作品を中心に全集を組んでの発売が多かった。これが、お堅い出版社という印象の元になっている。
1978年(昭和53年)7月、経営不振に陥り、会社更生法を申請。当時、学生で、ニュースになり、出版そのものにも興味があったけど、出版社にも興味があって見にいったことがある。いま思えば、迷惑な野次馬根性でしかないが…
同年11月、更生手続開始。いくつかのベストセラーが出て、順調に業績をあげていたようだ。
1985年、ちくま文庫、刊行開始。
1992年、更生会社でなくなる。
実に14年かかっている。いくつか再建中の会社も訪問し、話しを聞いたこともあったが、モチベーションの維持、いつ果てるともしれない艱難辛苦は、筆舌に尽くしがたいらしい。それを成し遂げた事は実にすばらしいと思う。途中で清算してしまう場合が多いのではないだろうか。倒産そのものはニュースになるが、脱却については、官報でも見ないことにはわかりにくい。
ともあれ、非常に手堅い出版社であると思うし、心からエールを送りたいって、迷惑でなければですが。ああ、本は買ってます。この出版社ならではの本もあるので。少し高いけど。
参考文献:筑摩選書 『筑摩書房の三十年 1940-1970』和田芳恵、『筑摩書房それからの四十年(よんじゅうねん) 1970-2010』 永江朗
単行本(Hard Cover)
ちくま文庫
各種叢書
個人全集
全集
戦前出版
Reference
Update:2023