ameqlist 翻訳作品集成(Japanese Translation List)

Producer:雨宮孝(Amemiya Takashi)
fandom name:AMEQ
since: 1997/ 4/ 8

2021年5月15日

うらやましいなと、思うことがある。
もう少し早く生まれてくれば、とか、もう少し遅く生まれてくればとか、どちらかというと、「早く生まれていれば」と思うほうが多いのかもしれない。
1958年生まれは「はざま」の世代とか言われていて、どちらかというと、不遇なんだと思い込んでいたが、けしてそんなことのない世代だったのかなと思われる。
先人たちの苦労を思うと、そこに居たら、「よかったのに」と思う。
自分の親の世代の物語を読むたびに、戦争というゴタゴタと不毛な生活と苦難、飢饉と戦後の復興の、がむしゃらに突き進むものに魅力を覚えた。が、昭和6年生まれの父は早々に亡くなり、昭和10年生まれの母が残り、昭和20年生まれの叔母がおり、戦後の苦労をしたこの世代の繋がりに驚きながらもうらやましさを感じるときもある。
内風呂もなく、食品も添加物まみれ、何を食わされてるか、何を飲まされているのか、わからないまま、明るい未来だけを信じていた時代。
当人たちは、未来のことはわからない。ドラマではないのだから、未来はわからない。
今、コロナという災厄の不遇の中にいて、未来はあるのかと問うことは可能なのか。国の首長が、輝かしい未来を信じて歩んできた、挫折感に乏しい人物に任せていいとは思えない。
数年先の未来を語れる、来年の状況を語れる人物に変えるべきである。
年齢には関係なく未来を語るリーダーが必要だ。苦難を乗り越えられるのは、そんな型破りな人物であるべきだろう。

北上次郎/日下三蔵/杉江松恋編集の『日本ハードボイルド全集』生島治郎が出た。

生島治郎は『黄土の奔流』『片翼だけの天使』しか読んでなかった。
豚毛を買いにいく『黄土の奔流』は傑作だが、『片翼だけの天使』では、なんというか生き方が違いすぎて、このひとは理解できないなと思ったものだ。
もともと、ハードボイルドが苦手で、何かしら事件は起きるが、事件の解決よりも主人公の行動、モラル、プライドが優先されるということが、まず理解できなかった。
きわめて小市民的な発想しかできない自分にとっては、宇宙人である。それをおもしろいと理解する思考が無理。それで長い間、読まなかったというか、読んではいるのだが、「つまらない」という決めつけで終わっていた。
チャンドラーの短編もあらかた読んでるし、長篇も代表的なものは読んでる。ハメットも同じ。
しかし、マっギヴァーンとかスピレーンになると、実によくわかる。たぶん頭の構造が単純なのだろう。
『死者だけが血を流す』は、いかにも昭和の時代の展開で、モラルもなにもかも昭和、しかしながらパワーを感じる。
ああ、こういう壁があちこちにあると感じられたのが、昭和だっけと懐かしく思い出す。
「チャイナタウン・ブルース」「淋しがりやのキング」は、好きだ。
「甘い汁」は、異色ものという作品、「浪漫渡世」は早川書房の内幕もの。明け透けにかいてあり、『浪漫疾風録』まで読んでしまいました。
読んでなかったのを思い出して、いずれ読もうというリストにははいっていたけど、まったく忘れていた。
この作品を読めたのは収穫。
全集、全7巻、あの作家がないなとか、ふと思うが、売れれば第二期もあるんだろうと思ってる。

もう少し早く生まれればと思うものの、おそらくは、今までしてきた苦労や苦難と違うものがのしかかる。どの時代で生きたとしても思うようにならないだろうなと。

2021年5月9日

リサ・タトル(Lisa Tuttle)
懐かしい名前である。短編は訳されているのだけど、長篇になると、ほぼはじめて。
『翼人の掟』は文庫化もされなかった。SFというより、ファンタジーだし、マーティンの名をもってしても再刊するのは、少ししんどかったか。内容的には古くなってしまったのは、致し方ないが、個人的な思い入れとしては復刊してほしいかな。
短編は、ほぼホラーばかり。
「妻たち」とか「虫の家」は、気持ち悪かった。
今回、出たのは『夢遊病者と消えた霊能者の奇妙な事件 探偵ジェスパーソン&レーン』 The Curious Affair of the Somnambulist and the Psychic Thief (2016)
translator:金井 真弓 Publisher:新紀元社 2021/ 3 ISBN978-4-7753-1856-0
雑誌「幻想と怪奇」の出版社だけど、この明細もまだできていません。すいません。他にやることが膨大に多すぎて。
内容はヴィクトリア朝のイギリスが舞台。ロンドンというと霧。映画の『メアリーの総て』の霧が印象深い。いかにも何か出てきそうだし、そうした街で何かが起きるのもありかと思えてしまう。
作品の方は、この出版社の叢書の最初の一作品めだけど、内容的には、この時代が好きなひとだったらいいのではないかと思う。
わたしは、時代的には好きなのだけど、こうしたファンタジーは苦手なのである。

『ハコヅメ 交番女子の逆襲』三巻まで読み放題だったので、何気に読みはじめたら、はまった。「モーニング」連載中のコミックである。
最初の頃は、絵も致命的なほどへたくそだったけど、あっという間に絵もストーリーもうまくなった。少しづつではなくて、怖ろしいほどのスピードで進歩してる。感心してしまった。
テレビドラマ化になるから読んだのではなくて、たまたまである。いや、おもしろい。
お巡りさんも大変だよねと、つくづく思う。上も下も大変だ。上になるほど楽になる会社は、やはりどこかおかしいのである。

2021年5月1日

『最終人類』 The Last Human ザック・ジョーダン(Zack Jordan)translator:中原尚哉(Nakhara Naoya) Publisher:ハヤカワ文庫SF2320
2021/ 3 ISBN978-4-15-012320-8 ISBN978-4-15-012321-5

出だしは、たったひとり残った人類の女の子で、ウィドウ族に育てられたわけで、よくある青春アニメ風の展開かと思われたが、なにやらネットワークも、なんかわかりにくい。
読み進めていくうちに、上巻の後半でピタリと止まる。
なんとしてでも読んでやろうという気力がそがれる。
信頼ある中原訳ではあるが、イメージがつかみにくい。悪戦苦闘しつつ、下巻へ、
すごい展開になりそうなガジェットも捨て去りつつ、物語はあらぬ方向へ突き進んでいく。
オブザーバー類の話し言葉がなんやら、そぐわないなあと思いつつも、話がよれてるよねと思いつつも、読み終わると、「なんだ、これは」と思う。
新人作家の若書きなのは間違いないが、なんとも、その無茶苦茶なパワーだけでこねくり回し、なんとか形になったんだろうけど、惜しい。
中間部分が、わりと苦痛で、ここで挫折する可能性が高い。
おそらく、悪い奴は悪い、正しい奴は正しいということを書きたかったようである。
傑作とは言わないが、まあ、佳作ぐらいにはなるように思う。
でもね、その中間部分をカットすると、これまた物語はつまらないものになるように思う。
良い評価をしようと思えば良くなるし、悪い評価をしようとすれば、どこまでも悪くなるという、作品である。

Special 2021年 日々浴浴
Special 2020年 日々呑呑
Special 2019年 日々燗燗
Special 2018年 日々感酔
Special 2017年 日々酒感
Authors Index ラストネーム(Last Name)A-Z
Authors Index アジア(Asia)
Authors Index アフリカ(Africa)
Authors Index ユーラシア(Eurasia)
Authors Index 中南米(Latin America)
Authors Index 作者不詳(Anonymous)
出版社索引(Publisher Index)
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受賞リスト(Awards)/Mystery
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Update:2021